宅建士試験 合格への道!! ~民法編⑥~
『目標決めずに達成できるものなんて無い!!、、、今年の宅建試験っていつ??』
権利関係 無効と取消
契約が無効となる場合
公序良俗違反
原始的不能
意思無能力
心理保留
虚偽表示
錯誤
契約が取り消しうる場合
行為無能力
詐欺
強迫
1、無効と取消の比較
主張できる者
無効:原則的に誰からでも主張可(例外として錯誤無効)
取消:取消権者のみ主張可
効果
無効:そもそも無効である
取消:契約締結時に遡って無効となる
消滅の有無
無効:放っておいても無効は無効
取消:放っておくと取消権が時効消滅し、有効で確定してしまう
第三者保護規定
無効:原則なし(例外として虚偽表示の善意の第三者)
取消:原則なし(例外として詐欺取消前の第三者)
2、取消権者
・制限行為能力者(意思能力があるときに限り、単独で取り消すことができる)
・瑕疵ある意思表示をした者(=詐欺、強迫を受けた者)
・上記2つの代理人、継承者
3、無効の基本的効果
無効なのは無効なので、履行の請求はできません。すでに履行がなされてしまった場合は、その返還を請求できます。
双務契約の無効で、当事者双方がお互いに返還義務を負う場合、両者の返還義務は同時履行の関係となります。
4、取消の基本的効果
法律行為が取り消しされると、それは初めから法律効果が生じなかったものとされます。つまり、初めから何もなかったことになります。
すでに履行がなされてしまっちた場合は、その返還を請求できます。双務契約が取り消され、当事者双方がお互いに返還義務を負う場合、両者の返還義務は同時履行の関係となります。
一つ問題となるのは、行為無能力により契約が取り消された場合です。未成年者等の無能力者の返還義務は、「その行為によって現に利益を受ける範囲」に減縮されます。いわゆる「現存利益」と呼ばれるものです。
5、無効と取消の二重効果
無効と取消の両方の要件が具備している場合、当事者は自由に選択して主張できます。前回の詐欺と錯誤以外の例を挙げますと、例えば幼稚園児が親の承諾を得ずに重要な財産の売買契約を行った。
両親は、園児であることを理由に意思無能力による無効を主張してもよいですし、未成年であることを理由に行為無能力による取消を主張してもよいのです。
6、取消権の消滅
法律行為が取り消される可能性のある状態ということは、相手方や第三者の地位を不安定にしています。いつ取り消されるか分からないのはドキドキです。そこで法律関係の安定を図るため、一定期間の経過によって取消権は消滅してしまいます。
追認をすることができるときから5年
行為の時から20年
このどちらかが先に経過した時点で、取消権は消滅いたします。行為のときは、まさに法律行為が行われたときです。強迫を受けたときから20年間は、その契約を取り消すことが出来ます。
以上、無効と取消についてでした。
それでは、また明日。おやすみなさいzzz
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